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エモーショナル・リテラシー

エモーショナル・リテラシーとは、自身や他者の感情を理解し、健康的な形で表現する力のことです。感情における知性、心のある知性とも言われます。

 

アディクションや生きづらさの背景には、感情の問題があるとされています。日常生活の中で生じる様々な課題に対して、怒りや悲しみ、孤独、劣等感、情けなさ、自分には価値がないなどのネガティブな感情が生じることがあるかと思います。それらの感情を感じ、受け止めることが難しいときには、お酒や薬物などを使用することでその課題やそれに伴う感情から回避していることがあるのではないでしょうか。

 

このような対処は、生きていくために必要な対処であり、生きづらさの杖でもあったのだと思います。

しかしアディクションや生きづらさから解放された新しい人生を見出していくためには、課題やそれに伴う感情に対処する力が必要になります。


感情を理解するための3つの力

感情における知性には3つの側面があると言われています。1つは自分が今体験している感情を識別する力です。感情にはわかりやすい感情とわかりにくい感情があります。怒りなど他者に向けられる感情は比較的わかりやすい感情ですが、孤独感や悲しみ、見捨てられ不安など自身に向く感情には気づきにくい側面もあるかと思います。このような自分自身が体験している感情を多層的に理解します。

次に感情の意味を把握できる力です。なぜ怒りや孤独感を感じているのか、その背景にはどのようなことが影響しているのかその意味を理解します。

そして、状況にふさわしい感情表現のできる力です。感情とその意味を理解した上で感情を表現しますが、その状況に相応しい表現が目指されます。

 

エモーショナル・リテラシーを習得するための5つの段階